議案第37号「流山市南流山駅周辺地区まちなみづくりの促進に関する条例の制定について」は、日本共産党を代表し、3点指摘し反対の立場で討論します。
1点は、南流山駅周辺は流山市全体からみると、都内にもっとも近い、「南の玄関口」という地理的条件や行政上の位置づけはあるものの、駅周辺も含めた地域全体では戸建ても含めて圧倒的にベッドタウンです。
したがって「落ち着いた住宅街」の形成に、どれほど寄与するかがポイントの一つとなるわけですが、今条例の活用次第では南流山駅前 周辺地区 約13ha(ヘクタール)、つまりは東京ドーム約3個分の広さに、商業・事業系の “賑やかさ”が最優先に追及されることが心配されます。結果、駅前含めた街全体の“落ち着きさ”が、損なわれたり、風紀的な問題や街の美観の問題、防犯上の不安等も連動してくることから、今新規条例は多くの地域住民の真の願いと相反する可能性があるものと考えます。
2点は、新規条例では、3段階の認定レベルに応じた「促進奨励金」を交付することで、7年にわたって「固定資産税」及び「都市計画税」を減免することで、市が推奨する開発を誘導するというものです。
しかしながら、都市建設委員会の質疑でも「商業・業務機能は優先するが、タワ―マンションは拒めない」と答弁しているように、建物の1〜3階程度に商業・業務のテナントが入っても、その上層部分は住居系となり、人口増加が一番に懸念されます。
南流山地域は、南流山中学校そのものの移転をお願いしましたし、将来的には適正規模の3校分となる超過大規模という負担を南流山中学校に強いることが想定されている地域です。
今でも、人口急増が街の在り方を大きく変えているのに、さらに多くの人口誘致が促進され、学校の教室不足にとどまらず、保育園、小児医療などの不足に加え、地域排水対策や交通渋滞、通勤時の鉄道の混雑の悪化等も誘発しかねないものと考えます。
3点は、国全体の規制緩和の流れや、今条例の対象地域は そもそも「高さ制限」がないこと、そして今条例により開発が誘導・促進されることは、地価の更なる上昇や路線価の上昇を招きかねません。結果、南流山駅前13ha周辺の住宅街にも影響し、重い課税や賃料の増加を招きかねないものと考えます。
以上3点を指摘し、反対討論とします。