千葉県流山市は、25年度の国保料を改定し、3億3千万円の増収を見込んでいることが、今月6日、市議会一般質問であきらかとなりました。
現在、市HPでパブリックコメント(
コチラ…)を実施していますので、ご意見をお寄せください。
一般質問では、、、以下のことが明らかになりました。
値上げは平均で、一人当たり年額1万1923円、月994円値上げとなっているます。
その原因の大きな要因の一つが、国会(2018年)で決めた「国保の広域化」というものです。
これまでの運営単位を、市町村から、都道府県へと広域化しました。
しかも都道府県が策定する「方針」に基づき、都道府県が決める「標準保険料」に近づくよう、保険料の値上げを市町村へ強要する仕組みです。まるで上りのエスカレーターです。
一般質問でも、県標準保険料(R5年度13万5272円)が毎年更新されていること、市の保険料平均額(10万3399円)とのかい離(3万1873円)が生じていること、かい離は年々大きくなっていることを市も否定しませんでした。
これでは、「制度維持」と言いながら、家計がつぶされてしまうと指摘し、値上げ撤回を強く求めました。
市民に保険料値上げを求める仕組みの中で、今後の重要な点が2つあります。
1つは、国の取り組みの改善です。
国保制度は、そもそも事業主の半額負担がなく、家族への扶養制度もないため、家計に占める負担割合が重い制度です。
しかも、流山市の国保制度を見ると
(1)加入世帯(2万1109世帯)のうち、52%は「所得ナシ」と「所得100万円未満」と、保険料収入は潤沢ではありません。
(2)加入者(3万580人・市全体の15%)のうち、65才以上は44%(1万3509人)と、純心回数が増加し、医療費がかさむ層が半数近くを占めています。
(3)加入世帯の10世帯に1世帯は滞納世帯(2356世帯(R5年度末時点))です。また、加入世帯の100世帯に1世帯は無保険(医療機関の窓口で10割負担(普通3割負担))は232世帯です。
厳しい制度環境に加え、全国市長会から国に要請されている、国による財源手当てや18才以下の均等割廃止などにはほとんど手が付けられていません。
2つは、制度内に位置付けられている制度を積極的に活用する市の姿勢です。
国民皆保険制度の根底的役割を持つ国保制度には、福祉的な様々な制度が設定されています。しかし流山市の場合、保険料の減免は、21年度3.5%、22年度3.3%、23年度3.4%しかありません。病院窓口での医療費軽減では、21年度0.04%、22年度0.03%、23年度0.04%とほとんど制度活用がされていません。
しかも、必要な書類申請には十分な日数が確保されているとはいえません。
また18才以下の子どもの均等割の廃止に係る予算5379万円(2178人×24700円)確保など、市独自策が現在ありません。
国の取り組み改善と、市の取り組みの拡充で、国民皆保険の堅持と、市民の命と健康を守る地方自治、国の政治を実現させましょう。