日本共産党流山市議団
小田桐議員の活動

令和5年度一般会計予算の概要(歳出)

支出(歳出)の主なものでは、、、

(1)物価等高騰対策が抜け落ちています。
 全産業、全地域、全世代で窮状が続く今、国・県と市の役割発揮が期待されています。
しかし、井崎市長の予算配分では、物価等高騰対策は、コロナ禍から続くものも併せ5771万円となり、前年度(7億7千万円)比92%の予算が削減されています。市民一人当たりではたった275円(令和4年度は3676円)しかありません。
 感染症のように国の専権事項とは法令で定められていないものの、国で取り組むべきという市長の姿勢から、「くらしと営業を守る気」ゼロという姿勢が際立ちました。また「国で取り組むべき」というスタンスは、政府与党の取り組みの不足、物足りなさ、スピード感のなさを暗に批判していると捉えることもできます。
 一方、流山本庁・利根運河地域への「地域活性化」のもとで、1億5千万円が投下されます。地域活性化の願いは市内2ヶ所に限定されていません。ましてや物価等の高騰が全地域・全産業に及んでいる今、国の補助金待ちという姿勢を改めるべきです。
 今すぐにでもできるくらし・営業を守る取り組みでは、水道料金(基本料金)を野田市、柏市並みに、水道会計の黒字を活用児実行すべきです。また、「ルールが定着している、混乱を生じさせてはならない」という答弁で市長は正当化しても、割高な指定ごみ袋の使用義務化は撤回し、「使用緩和」を意を払うべきでしょう。
 そもそも最初にルール変更をしたのは市長自身であり、大きな混乱を生じさせた責任を全く感じていません。
 また、指定ごみ袋の導入を説明した資料によれば、平成25年から令和1年にごみ処理量が6811トン、率にして15.09%増加したとのことでした。しかし、令和1年10月からは、「剪定枝資源化」という事業名で 集められた3000トンのうち7割の2000トンは、焼却処分されていました。平成25年は原発過酷事故の影響から剪定枝の焼却処分は見送っていた時期ですから、数字のカラクリであり、市民の使用義務を課し続けることは許されません。特に、民地の下草や落ち葉処理は、指定ごみ袋では間口が小さく、何枚も使用することから、市民や環境には経済的にも・体力的にも、環境的にも負荷が大きすぎます。市外の袋業者の利益確保を優先するのか、市民(家計)・環境の負荷軽減か、、、行政手腕が問われています。

(2)いのちへの軽視があります。
 人口増加のもと、病床不足は認めながら、脆弱な市内3救急医療機関委託費・負担金は合計4400万円しかなく、単価の見直しもされていません。
 観光予算の3割弱にしたことは優先順位が誤りです。
 保健センターの一部を活用した、平日夜間休日診療所(第1次救急体制)は時給2万8千円で委託されていることから、この単価を市内救急3病院への委託や負担金に換算した場合、「第2次救急指定業務委託」は令和5年度予算871万円から2838万円へ引き上げられます。「平日夜間救急医療指定業務委託」は令和5年度予算808万円から1653万円へ引き上げられます。「夜間小児救急医療確保負担金」は2684万円から1億1200万円へ引き上げられます。総額1億6千万円は、市民一人当たり760円、市税の0.5%の予算であり、十分確保し、市民の命を守る最前線を維持・充実すべきです。

(3)福祉が良くなっていません。
 超高齢化社会の下、老人福祉費は前年度比600万円減額された結果、高齢者一人当たりの老人福祉費(介護保険や後期高齢者医療保健への繰入を除く)は、10年前1万円台から、5年前5千円台へ、そして令和5年度は3千円前半にまで大幅減少しています。
 令和5年度から始まる高齢者免許返納者への支援としては、免許返納後、2年間、民間バス路線利用者への半額補助としていますが、75才以上(27600人)の1%しか利用を見込んでいません。
 事業名と内容とに大きなギャップがある事は、市長選挙を直前に控え、「禁じ手」と言わざるをえません。

(4)市民の安全・安心が揺らいでいます。
 安全安心は、世代や地域によっても大きく異なりますが、その大本にある市職員が不足しすぎています。
 市民千人当たりの職員数が県下で最も少ない本市が、柏市並みにすると、800人増員となります。職員不足は、不登校や児童虐待への対応、救急隊や保健師・土木・建築技師等専門技術や一般事務にまで影響しており、市民への寄り添い、健康的な働き方、業務の継承等に課題を残しています。
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