流山市令和3(2021)年度一般会計予算を考える(3)…感染症対策より開発や「観光」か
シリーズ(1)で、お金の使い方を最後に提起していました。
木曜日、予算委員会3日間を経て、色々見えてきましたよ。
(1)市長肝いりの「目玉」は、「観光」です。観光庁に登録(千葉県で「地域」としては3例目。「地域」以外には「地域連携」「広域」というものもあります)するべく『流山版DMO推進事業』を3千万円(国費1500万円、寄付750万円、その他市費)で実施します。これは、『PCR検査業務委託費(※)』1532万2千円の倍の規模です。
(2)継続されている市政の「目玉」は、「TX沿線整備(開発)」です。新年度は、県施行の運動公園地区および木地区に8億2415万円を投入します。これは、検査や医療体制を含めた保健衛生費の新型コロナウイルス感染症対策1億2074万7千円の6.8ばいです。
(3)「新たな賑わい創出空間」として一部公園の整備に2億6764万8千円(うちTX沿線地区は1億9千万円余)は、コロナ禍で、検査・診断の最前線に立った『新型コロナウイルス感染症対策医療提供促進交付金』8812万5千円の3倍、※PCR検査業務委託の17.5倍です。
いっぽうで、
・市独自財源を投入する新型コロナウイルス感染症対策の新規制度はありません。
・コロナ禍の対応として制度設計した?高齢者PCR検査補助、?妊婦パートナーPCR検査補助、?妊産婦健診・乳幼児健診タクシー助成、?小児インフルエンザ助成、?テイクアウト支援は年度末で打ち切りです。
また、、、その他の事業を見ると…
・ぐりーんバスは、全額市費で1億100万円を投入します。コロナ禍の影響を受け、民間バスるーとでは大幅な減便を強いられているのにです。
・送迎保育ステーションは、1億120万9千円(うち国費4828万8千円)を投入します。利用児童は189人、全保育園利用児童の2.8%です。低年齢児の待機時対策と保育園受け入れに欠かせない小規模保育園は、333人(20年10月現在)を受け入れても、『小規模保育支援業務委託』は5250万円、年間350人弱を受け入れる『夜間小児救急医療確保事業』は2680万円…小児救急の意思体制はいつなくなってもおかしくありません。
立ち止まって、考える必要があるのではありませんか。