日本共産党流山市議団
小田桐議員の活動
秋田県小坂町 最終処分場の視察 決行!!
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9月22日(土)、9月議会決算委員会直前でしたが、本市の焼却灰の最終処分を依頼してきた秋田県小坂町の住民集会に参加してきました。
 移動片道5時間・日帰りという強行日程でしたが、市政発展への政策課題を整理することができました。
 詳しくは以下、報告書をご覧ください。

視察報告書
2012年10月11日
日本共産党 小田桐たかし

◆視察日時・場所:9月22日(土)秋田県小坂町セパーム
◆目的 本市焼却灰が搬入されていた最終処分場のある自治体や住民の取り組みについて。最終処分場グリーンフィル小坂の現状について
◆資料―別途添付


●背景・経過
 昨年、放射能ホットスポットとなった本市ではごみ焼却後の溶融飛灰等への放射能汚染が確認され、その後、最終処分場として契約してきた秋田県小坂町及び福岡県北九州市への搬出中止がされ、本市クリーンセンター内への一時仮保管が余儀なくされてきた。
 その後環境省が基準を変更したことを受け、より厳しい独自基準を設け受入再開を目指す業者と、地域住民、議会、行政間での取り組みが行われている。

●感想
・『放射性廃棄物の受入再開を考える集い』には100名を超える方が参加しており、住民の熱意を感じることができた。また町議会の動きも知れてよかった。
市民団体による調査結果は実際の検査結果に基づいており、信ぴょう性があると思われる。またパネルディスカッションでは、地元住民の一人から「自分のところで嫌なものを、どうして小坂へ持ってくるのか。孫らのためにも絶対反対だ」「困っていると聞けば人間みな兄弟。仕方がないと思うところもある」と複雑な心境を語られたことが印象的だった。
・本市では、どこまで全市民的な議論となったのか、恥ずかしながら取り組みの不十分さを反省している。
 議会内外で、私はこの一年間、放射能汚染廃棄物の現状と打開策について取り上げてきた。しかし、市政全体とすると、ごみ減量への周知、最終処分場の窮状も考慮したごみ行政への転換するチャンスだっただけに惜しまれる。
・本市が最終処分を依頼してきた場所は十和田湖から日本海を結ぶ米代川の最上流に位置し、鮎漁や河川両岸の稲作農業が盛んな地域である。福島原発事故から放射能汚染されていたことが発覚するまでの間もグリーンフィル小坂には本市の溶融飛灰が持ち込まれていた。
 その結果、秋田県内の埋立処分場・中間処理施設の3か所中、放流水と排水汚泥両方から放射性セシウムが検出されているのがグリーンフィル小坂のみである。排出者責任をどう果たすべきか真剣に向き合うことを実感した。
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●本市が参考にすべき点、活かすべき点
・将来的にも安全性が担保されているのか―最終処分場への溶融飛灰等を持ち込む排出者責任を明確にすること。
 本市は最終処分場を持っていない自治体であり、最終的な処分を他市へ依存せざるを得ない現状であるが、最終処分場への搬出できる環境省基準そのものの信ぴょう性は疑わしく、放射能汚染地域の拡大及び内部被ばくも含め、科学的な安全性を国が示す必要がある。
 また東京電力は、原発で高利益を得てきた経過や放射性物資の排出者責任をはたすためにも、汚染廃棄物の保管に全面的な協力を進めるべきと考える。
・情報公開と同時に、説明責任を果たすこと。
 汚染廃棄物の処理については、本市クリーンセンター周辺での説明会はこの間2回だけで、一時保管期間の延長がされていても全住民対象の説明会に至っていない。同時に、搬出先周辺への住民への説明責任も果たしていない。市内住民にも排出先住民にも説明責任を果たさないでいいのか、理解を得る努力をしなくていいのかが、いま本市の最重要課題であるといえる。
・他人の痛みも自分の痛み―これまでの市政の在り方を転換すること。
福島県内の厳罰で生産された全電力は主地検に振り向けられている事実を私たちは知らず、TX沿線開発など街の栄枯盛衰に一喜一憂してきた。
 しかし、他人の犠牲の上に自分たちの繁栄があることを知らなくていいのか、同じ国民なのに、一つの地域だけに困難を押し付け、我れ関せずという姿勢でいいのかー大震災と原発事故は多くのことを提起し、それらを学んでこそ人類の発展があると考える。
 小坂町住民の複雑な心境、わが町への配慮を多くの市民がどれほど、我が事として受け止めていただろうか。
 目の前からごみが無くなれば事はそれでいいという市政の流れに踊らされず、小坂町の実態に心を寄せ、全市民的ゴミ徹底減量を今こそ提起し、どの自治体からも信頼される本市運営へかじを切り替える必要がある。




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