「高齢者の補聴器購入費助成を求める請願書」に対する賛成討論 (全会一致で採択)
6月26日、6月議会最終日、市民団体が提出した「高齢者の補聴器購入費助成を求める請願書」は全会一致で採択しました。画期的な成果です。
私が教育福祉委員会で担当した「高齢者の補聴器購入費助成を求める請願書」に対する本会議での賛成討論は以下の通りです。
日本共産党を代表して、請願第1号に対する賛成討論いたします。
賛成の立場から討論いたします。
本請願は、流山市に対し、高齢者の補聴器購入費助成を求めるものです。
来年2025年には、高齢者の5人に1人が認知症になるといわれています。流山市では、令和5年度で、介護認定を受けている高齢者の約半分、4300人に認知機能の低下があると診断され、これは高齢者全体の1割に相当し、診断を受けていない人もいることを考慮すればさらに多くの認知症高齢者がいると考えられます。これは大変衝撃的な数字です。いっぽう、本市の高齢者実態調査では、高齢者の4人に1人が聞こえに困りごとを抱え、そのうち約6割が特に対応していないとの結果が出ています。
高齢者の難聴は、厚労省も「生活障害になるのみならず、認知症発症の危険因子の一つと報告されており、難聴高齢者の早期発見や適切な介入に向けた仕組みの構築が求められる」としています。市は聞こえに困りごとを抱える高齢者に医療機関の受診の啓蒙をすすめることが市の役割としていますが、医療機関にかかれば補聴器の装着をすすめられる場合が多く想定されます。しかし高額のため多くの高齢者が購入を躊躇しています。
日本国内の補聴器購入助成制度実施自治体は2023年6月時点の152自治体から、同年12月で237自治体と、半年の間に1.5倍にも増えています。千葉県内の実施自治体は54市町村中、船橋・鎌ヶ谷・浦安・印西・市川・富里の6市で、助成限度額は2万から3.5万円、予算は100人から150人規模です。例えば1人5万円の助成を100人分としても、本市の予算規模からすれば0.006%にすぎません。
本市議会では、国に対し、これまで2回、補聴器の購入助成制度の創設を求める意見書を可決してきました。令和5年第1回定例会では全会一致で可決しており、助成制度の必要性については、議会では異論がありません。
健康体操で筋肉は鍛えられても、耳は鍛えられません。総合計画に「いきがいをもって健康・長寿に暮らせるまち」をかかげる本市として、ぜひとも高齢者の補聴器購入費助成を実施すべきと考えます。
最後に、市民から寄せられた声をご紹介します。「主人も聞こえづらくなり、はじめは嫌がっていた耳鼻科にも一緒に受診し、補聴器も娘からの援助もあり購入しました。はじめはイヤイヤつけていましたが、家族やご近所さんとも楽しくお話ししている姿を見られてホッとしています。孫との会話も楽しみにし、表情も明るくなって、本当に良かった。公費補助ができ、少しでも補聴器の購入のハードルが下がり、また『聞こえづらさ』は年齢だからしょうがないで放置せず、本人も、家族も、ご近所でも、何かのきっかけになればうれしい」とのことです。こういう声に応えましょう。
以上、賛成討論といたします。