全会一致で可決した意見書案分は、以下の通りです。
質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策を求める意見書
教職員の長時間過密労働が指摘される下で、今年5月22日、文部科学大臣は中央教育審議会(以下、中教審)に対し、『令和の日本型学校教育』を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について」を諮問した。
「大量退職・大量採用などの状況の中で全国的に教師不足が指摘されていることも憂慮すべき状況であり、危機感を持って受け止める必要がある」としている。また、「教職員の魅力を向上させるためには、教師の給与に関する制度の枠組みの見直しを含め、処遇の改善を進めることが急務である」としている。
従って、公立学校教員に残業代を支給しないことが定められた法律、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(以下、給特法)の改正を含め、中教審による慎重な協議、検討の実施にあたり、下記のことを政府に求める。
記
1 給特法等、様々な制度改定で目指す「質の高い教師の確保のための環境整備」には、残業の抑制」を位置付け、学校現場における残業を減らし、過労死をなくし、教員志望の学生を増やすための取り組みに寄与すること。
2 残業が生じた場合には、超過時間に応じた残業代もしくはそれに相当する対価を支払う制度となるよう現場の実態を加味すること。
3 残業上限(月45時間・年360時間)を超えた場合の責任については、教員個々の自己責任や「自発的」範疇、自己研鑽などに矮小化しないこと。また持ち帰り仕事もテレワークとして勤務時間に計上し、持ち帰り残業を減らす取り組みを強化すること。
4 1日8時間を超える勤務が発生する場合は充分な休憩時間を設けられるよう職場環境を整備すること。
5 給特法等、様々な制度改定後の効果を検証し、必要な改善を継続するため、5年以内には再び教員勤務実態調査を行い、実態との齟齬について是正に着手すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
2023年7月12日
衆議院議長 細田博之 様
参議院議長 尾辻秀久 様
内閣総理大臣 岸田文雄 様
財務大臣 鈴木俊一 様
文部科学大臣 永岡桂子 様
内閣官房長官 松野博一 様
千葉県知事 熊谷俊人 様
千葉県教育長 冨塚昌子 様
千葉県流山市議会
参考資料1
参考資料2
署名にご協力ください