郵便投票の拡大等、選挙の投票に参加しやすい環境づくりに向けた本格的議論を求める意見書
全会一致で可決した意見書案分は、以下の通りです。
郵便投票の拡大等、選挙の投票に参加しやすい環境づくりに向けた本格的議論を求める意見書
コロナ禍のもと、選挙における投票は、投票所における投票のみならず、ネット投票の試行等、有権者の選挙権を保障し、参加しやすい環境づくりが各国で取り組まれている。
いっぽうわが国では、2023年の統一地方選挙の前半戦でも後半戦でも、平均投票率は前回を下回り、過去最低となった。
選挙権の行使を保障する制度として、わが国の郵便投票制度は、移動が困難な人が郵送することで一票を投じることができる制度として定着しているものの、制度導入の1974年当時から、対象はいまだ厳しく制限されている。
2016年総務省の有識者研究会は、高齢者の投票環境の向上に関する報告書を公表し、「要介護度3まで対象を拡大すべき」と提言をまとめた。また2006年7月最高裁判所は、今後の投票制度のあり方について「選挙権は民主主義を支える権利なので、精神的な障害がある人が投票しやすい制度を検討すべきだ」と制度改正を国会へ促してきた。
さらにNHKによる全国市区町村選挙管理委員会へのアンケート調査結果(令和5年1月から2月)では、郵便投票の対象を広げるよう求める回答が40件あまり寄せられ、「現行は要介護5の人など非常に狭い範囲に限定されているが、要介護3まで対象を広げるよう国に呼びかけたい」という意見もあった。
そこで国会及び政府に対し、郵便投票の対象拡大等、誰もが選挙における投票の機会を保障され、投票に参加しやすい環境づくりに向けた本格的な議論を強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
2023年7月12日
衆議院議長 細田博之 様
参議院議長 尾辻秀久 様
内閣総理大臣 岸田文雄 様
総務大臣 松本剛明 様
法務大臣 齋藤健 様
内閣官房長官 松野博一 様
千葉県流山市議会