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7・1シンポジウム |
千葉県流山市内で、7月1日、大規模校問題を考える会が初めてシンポジウムを主催し、生後2ヶ月の赤ちゃんを抱いたお母さんや「こういう催し自体初めて参加する」という方も含め95人が参加しました。
流山市では、2005年に東京直結鉄道が開通。その市内沿線では東京ドーム145個分の宅地開発が実施されています。人口急増を背景に、法令にある小中学校の適正規模(12〜18学級)を大幅に超える40〜60学級規模の小学校が市内に5校も誕生し、学童保育は400人で設計。複数中学校で30学級前後も想定され、千葉県が導入している少人数学級をとりやめ、国基準(1学級40人)に戻す方針です。
シンポジウムでは、山本由美和光大学教授による基調講演後、開設当時24学級を想定しながら、開設3年目で42学級に急増しているたおおたかの森小学校の保護者や教職員組合らがパネラーとなり、参加者らとも意見交換しました。
山本教授は、住民発意ではない小中一貫校づくりによる小学校と地域コミュニティの分断が及ぼす影響と同時に、過大規模となる学校や学童保育について「収容型」と指摘。子どもの健全な成長や教育を受ける権利への侵害ともいえる内容であり、改善運動が必要と語られました。
保護者からは「水道の蛇口数が子どもの急増に追い付かず、給食前は自前のおてふきで手をふく」「水を飲む時も手を洗う時も列ができる」「図書館には週1回しか行けない」「外遊びができる曜日や時間帯が細かくルール化されている」「ノートの書き方まで決まっている」「学童保育ではトイレの時間まで管理され、心の開放などできず、辞めた」と発言。教職員組合は「4月から3ヶ月で100冊の本を読む児童もおり、図書館はいつでも行ける」「違う学年でも教師は児童全員の顔と名前を知っている」など小規模校の良さを指摘しました。フロアーから、自治会内で4つの小学校へ通学させられる事態を心配する声や若い教員が増加しているもとで、過大規模が故の教員集団への負担増大を心配する声なども聴かれました。
シンポジウム実行委員会には、党議員も参加し、その他、人生で初めてシンポジウムを主催したという会員も多く、今後も、取り組みを広げようと話し合っています 。