「議会も変わったものだ!」・・・臨時議会で正副議長を選出
高野とも議員(日本共産党)が副議長選挙で善戦
2007年4月の市議会議員選挙からまる2年。流山市議会は、5月14日に臨時議会を開催し、正副議長、各委員会の正副委員長など、それぞれ選出しました。
●議長には伊藤實氏(流政会:自民系保守会派、5期)
今回の議長選挙は、まれに見る接戦となりました。手を挙げたのは、最大会派(10人)流政会の伊藤實氏と公明党(4人)の田中人実氏の2人。立候補制による選挙は、検討時間がないと実施しなかったものの、候補者がマニュフェストや所信を文書で発表することなど、自由にアピールしようとの合意で、臨時議会までの間、活発な選挙活動がおこなわれました。
日本共産党は、議長候補者に対して、議会運営に関する協定書の締結を提案し、議会の民主的改革をすすめる立場で臨みました。協定書はいずれの候補とも結べませんでしたが、提案の内容は、それぞれの候補者のマニュフェストに反映されています。
[議長選挙の結果]
伊藤 實 (流政会) 12票
田中 人実 (公明党) 10票
乾 紳一郎 (日本共産党) 4票
白 票 2票
伊藤實氏は、流政会(10票)と民主党(2票)を、田中人実氏は、公明党(4票)、民主みらい(3票)、社民党(1票)、21改革クラブ(2票)を獲得した模様です。当初、12対12の同数、くじ引きも予想されていましたが、21改革クラブの白票2票が決定打となりました。日本共産党は、乾紳一郎議員に投票しました。
●副議長には高橋ミツ子氏(社民党、5期)
副議長選挙は、臨時議会の直前まで、手をあげていたのは、田中人実氏と組んだ社民党の高橋ミツ子氏一人でしたが、高野とも議員に手をあげてほしいとの要請があり検討の結果、5月13日代表者会議の席上、高野とも氏が副議長選挙に手を挙げることを報告しました。
[副議長選挙の結果]
高橋ミツ子(社民党) 9票
高野 とも(日本共産党) 8票
白 票 11票
高橋ミツ子氏は、公明党(4票)、21改革クラブ(4票)、社民党(1票)を獲得、高野とも氏は日本共産党(4票)、民主みらい(3票)、民主党(1票)を獲得した模様です。白票は流政会(10票)と民主党(1票)と思われます。 高野とも議員は1票差の僅差で敗れました。
これまで、正副議長選挙など議会ポストは、日本共産党を除く会派で、保守系会派が中心になって、配分してきました。今回は、議会のすべての会派に対して、比較的オープンに行われたこと、マニュフェストを発表して支持を獲得するなど、事実上の立候補制でおこなわれたことが、大きな特徴です。
選挙は、議長が12票、副議長が9票で当選をするという、いずれも過半数の支持を得られない結果となりました。これも、流山市議会ではかつてない事態です。議会基本条例の制定を経て、特定の会派が議会を牛耳るといったことが出来ない、新しい段階に達したのではないでしょうか。
日本共産党は、副議長選挙で、はじめて他会派からの支持を獲得しました。一票差の僅差に迫ったのは、大変な変化です。臨時議会前に、市の執行部の口から、高野とも副議長誕生が語られていたといいますが、この結果に、驚きと衝撃が走っています。