5月30日夜、生涯学習センターホールで、2008年流山憲法集会が開かれ、経済同友会の終身幹事である品川正治さんの講演、「戦争、人間、そして、憲法九条を語る」がおこなわれました。
この集会は、『九条の会・流山』、『東葛病院健康友の会九条の会』、『土建九条の会』など市内の各九条の会が連絡会を結成し、共同主催したもので、会場いっぱいの約220名が参加し、大成功しました。
当日は、6時会場、6時半開会予定でしたが、参加者の出足が早く、うたごえ合唱団「はるかぜ」の演奏の後、予定を早めて講演会をはじめ、品川さんは、約2時間にわたり、一言づつ噛みしめるように語りかけられました。
戦争で死ぬことの意味を問い続けた学生時代、親身に学生の面倒を見てくれた学生時代の教官の思い出。戦闘部隊として中国大陸で白兵戦もたたかった自らの戦争体験、戦友の死が今なおトラウマになっていると語ります。
そして、日本に帰る復員船の中で、日本国憲法草案が掲載された新聞を復員兵士の前で読み上げた、九条のところまできた時、復員兵たちはみんな号泣したと憲法との出会いを語ります。戦争を放棄し、軍隊も交戦権も拒否する。ここまで憲法に成文化されたことの感動と「二度と戦争をすべきではない」との当時の日本国民の思いが伝わってきました。
経済の問題でも、日本の資本主義が利益中心のものに変質したと市場原理主義を厳しく批判する品川さん。長い間、財界の中枢にあっても、「人間のための経済」を追求してきた真摯な姿勢が表れていました。そして、ポリシーのない小泉政治にだまされた国民が昨年の参議院選挙で初めて主権を発揮したと語りました。
時間がなくなって質疑応答の時間がとれなかったのは残念でしたが、長い間戦争や憲法についても語らなかった品川さんが82歳のいま懸命に皆さんに伝えたいというお気持ちが詰めかけた皆さんの心を打ちました。
講演会には、日本共産党のいぬい紳一郎、小田桐たかし、徳増きよ子市議も参加しました。