7月17日、日本共産党流山市議団は、「住民税増税」と「消えた年金」問題で、自治体として住民の負担や不安を少しでも減らすための施策の実現を求めて、市長に申し入れを行ないました。申し入れには、石原副市長が対応しました。
●障害者控除対象者認定を広げるための基準づくりに着手
「住民税増税」問題での申し入れは、昨年6月以来2度目の申し入れ。定率減税の廃止、年金者を対象とする増税などで、この2年間に住民税が急増し、市民の怒りがひろがっています。共産党市議団は、「住民税が3年前に比べて10何倍にもなった。これではとても暮らせない」との市民の声を伝え、国に対して住民税増税の中止を求めるよう要請しました。さらに、市民の税負担を少しでも減らすための施策(障害者控除対象者認定の拡充、市独自の住民税減免制度創設)を展開するよう求めました。副市長からは、「障害者控除対象者認定を広げるために基準づくりをおこなっている。住民税の独自減免は考えていない」などの回答がありました。
●流山市は2002年以前の年金記録を破棄
「消えた年金」の問題では、2002年まで国民年金の事務が市町村でおこなわれていあことから、流山市が保有している年金記録を、市民の求めに応じて開示すべきと要請しました。しかし、副市長は「社会保険庁が実施するので市としてはやらない」と回答。また、流山市が保存している年金記録は、コンピュータ化される以前のS60年代もので、それ以降の2002年までの年金データはどこにもないことが明らかになりました。
社会保険庁の年金記録と市町村の記録に食い違いがあることも明らかになり、さらに、社会保険庁への記録の照会が遅々として進まない中で、埼玉県さいたま市など全国の自治体では、市当村が保有している年金記録を通知する取り組みがはじまっています。ところが、流山市では、年金記録が残っておらず市民の要望に応えられないことが明らかになりました。
総務省の調べでは、2002年以前の自治体が保有する年金記録が破棄されているのは全国で約200自治体です。多くの自治体では記録が残っており、今後の社会保険庁の記録照合に生かされることになっています。
日本共産党市議団は、引き続き、住民税増税の負担軽減、「消えた年金」問題の解決に流山市が住民の立場で働くよう、しっかりと要請していきます。
●新潟県中越沖地震への救援についての緊急申し入れも
副市長との懇談冒頭、前日(16日)に発生した新潟中越沖地震について、議会として見舞金を送ることを検討している。行政としては、被災地への支援をどうするのか、などの話し合いがおこなわれました。同時に、懇談終了後に、文書で「新潟県中越沖地震への救援についての緊急申し入れ」をおこないました。
住民税増税から市民負担を軽減するための緊急申し入れ
流山市長 井崎義治様
2007年7月17日
日本共産党流山市議団
高 野 と も
乾 紳 一 郎
小 田 桐 仙
徳 増 記代子
政府による大増税と社会保障費の値上げによる市民負担が増えている中で、今年度も大幅な増税となる流山市の住民税納税通知が先月発送され、連日300件前後の苦情や問い合わせが市役所に殺到しています。
定率減税廃止と65歳以上非課税措置廃止などによる増税は、市民生活に重大な影響を与えることは必至です。とくに、「ネットカフェ難民」、「医療難民」、「介護難民」など貧困が広がっている国民各階層にこそ激しい痛みとなり、深刻な生活苦、将来不安の増大が拡大しています。
よって日本共産党流山市議団は、流山市が「住民の福祉の増進を図る」(地方自治法第1条の2)地方自治体としての役割を果たすため、税制改革にともなう市民負担増に対し、以下の緊急対策を講じるよう要望するものです。
記
1、流山市税条例に基づく減免を、生活保護基準の1・5倍など実効性のあるものに改善すること。
2、すべての要介護認定者を「障害者控除対象者」とし、通知を行うこと。
3、市民にとっての負担増(税収増分)は医療・介護の負担軽減、さらなる子育て支援、ぐりーんバス拡充など市民福祉、市民生活の向上を最優先に活用すること。
4、 昨年度からの度重なる増税に連動して、負担増となる保育料や国民健康保険料、介護保険料などへの軽減措置を市独自として講じること。
以上
「消えた年金」問題に対する質問要望書
流山市長 井崎義治様
2007年7月17日
日本共産党流山市議団
高 野 と も
乾 紳 一 郎
小 田 桐 仙
徳 増 記代子
5千万件を超える年金記録が宙に浮いていることが明らかになり、国民に大きな不安が広がっています。社会保障の根幹である年金制度に対する信頼を揺るがす重大な問題です。この問題は、国民には一切責任がなく、国及び政府の責任において「被害者を1人も出さない」「一日も早く」という原則に立って、あらゆる手段を尽くして問題を解決に当たるべきです。
いま全国の社会保険事務所には問い合わせが殺到し、窓口では長蛇の列が続いています。電話の問い合わせの対応も1割に満たない状況で、国民の不安は募る一方です。
日本共産党は問題可決の第一歩として、社会保険庁が把握している年金保険料の納付記録を直ちにすべての受給者、加入者に送ることを求めています。同時に、国民年金について言えば、2002年4月までその収納業務を各自治体が行っていたことから、その記録を公開することも重要になっています。ところが全国の自治体では過去の記録を廃棄してしまったケースがあることから、さらなる不安が広がっています。
流山市が保有する年金の記録を加入者にお知らせすることは、宙に浮いた年金問題の解決の第一歩になると考えます。そこで以下の点について質問し、要望いたします。
1、2002年4月までの納付記録を保管しているのか。
2、市内受給者と加入者に通知すべきだがどうか。
以上
新潟県中越沖地震への救援についての緊急申し入れ
流山市長 井崎義治様
2007年7月17日
日本共産党流山市議団
高 野 と も
乾 紳 一 郎
小 田 桐 仙
徳 増 記代子
16日午前、新潟県中越沖を震源とするマグニチュード6,8 、震度6強を記録する強い地震が発生し、新潟県や長野県を中心に大きな被害が出ました。
被災者への支援と復興に、政府が万全の対策をとるよう要求するとともに、流山市としても救援・支援の緊急対策を講じるよう、下記の通り申し入れるものです。
記
1、 救援募金、義援金の募金箱を、市役所庁舎、近隣センターなどに設置し、ホームぺ−ジ上などにも掲載し、広く 市民に募金の呼びかけを行うこと。
2、 国および被災地とも綿密に連絡をとり、必要な救援物資の送付をただちに行うこと。
3、 また、人的派遣なども検討し、体制をとること。
4、 流山市の災害時の水やトイレなどの備蓄状況を総点検し、計画的な備蓄に努めること。
5、 今回の震災では、特に古い木造住宅の倒壊が多いと報道されており、一般住宅の耐震補強工事は急務と なっている。流山市として、戸建て住宅、マンションの耐震補強工事への助成を、早急に検討し実施に踏み出すこと。
以上