流山市役所の第2庁舎建て替えのための工事請負契約(2億2千万円)について、18日の流山市議会本会議は、全会一致で否決しました。市長提案の議案が全会一致で否決されたのは18年振りのことです。
議案を審議した12月10日の総務委員会で日本共産党のいぬい紳一郎議員が、落札業者である大和工商リース?が9月に静岡県で贈収賄事件を起こし、全国各地で指名停止処分を受けていることを指摘しました。
事実を確認しているかとの質問に、担当部長が「知らなかった」と答弁したことで、委員会審議がストップ。これ以上審議ができないと質疑中断のまま休会、会期内の再審議となりました。
12月14日に総務委員会を再開。冒頭、担当部長から当該会社から「入札にあたって参加資格があるか」との問い合わせがあり「問題なし」と答えていたとの経過が報告されました。しかし、議会に上程するまで部課長はその事実を知りませんでした。
日本共産党は、「千葉県の指名停止基準に当てはまらなくても、隣の埼玉県、東京都などではそもそも入札参加資格さえない企業に、2億2千万円もの事業を任せるわけにはいかない。大切な税金を使う公共事業の入札に一点の曇りもあってはならない」と主張し、総務委員会で全会一致で否決されました。
本会議でも、総務委員会に参加していない一人会派も含めて全会一致で否決されました。
総務委員会の審議には新聞各紙の記者が傍聴し、翌日の地方版に取り上げられました。
流山市庁舎建て替え 総務委で契約承認否決
「業者、静岡で贈収賄関与」
流山市議会総務委員会は14日、市役所の第2庁舎が耐震強度不足だとして市側から12月議会に提案されていた、建て替え工事の請負契約承認議案と、それに伴う一般会計補正予算案を、「工事の落札業者が静岡市の贈収賄事件に関与していた」などとして全会一致で 否決した。18日の本会議でも否決される見通し。
同市の第2庁舎は、2004年度調査で耐震強度が不足しているとされ、現在の駐車場敷地に3階建て(延べ床面積約2570平方?)の新庁舎へ建て替えられることになっていた。
しかし、本体工事を落札した「大和工商リース」(大阪市)の社員が8月末、静岡市の事業に緒む贈賄容疑で逮捕されたことや、市が設計を2度にわたり変更していたことが問題とされ、市議会が「慎重な検討が必要」などと指摘していた。
同社に対しては県内でも一部の市が指名停止の処分を行ったが、流山市は「市の基準に照らした結果」として指名停止にはしなかった。入札は11月に一般競争入札(応札3社)で行われ、約2億6000万円(落札率97・5%)で落札された。
また、市側は7月に「旧水道局庁舎を活用するため」として3階建てから2階建てに設計を変更したが、9月になって今度は「旧水道局庁舎にも耐震性に問題がある」として現計画に変更していた。このため9月議会は「第2庁舎建て替え事業は多角的検討を十分行い、市民と議会に説明し理解を得た上で執行する」などとした、補正予算への付帯決議を行っていた。
「讀賣新聞」12月15日付 千葉版
12月議会終了後、市議会の議会事務局に次のようなメールが寄せられましたので紹介します。
年 代:60−69歳
ご職業:その他
ご意見ご感想:問い合わせではありません
感謝のメールです。 新聞で見ましたが。贈収賄事件で逮捕者が出た大和エ商リース?との第2庁舎建設工事請負契約の締結否決。一市民としてとても嬉しく思います。なお市長のコメントが「同意を得られず残念。今後、安心安全・・慎重に対応」これって入札前の問題ではないのかなと思いとても残念なコメントに思えました。 我が街の市議会・事務局の皆様 頑張って下さい。ありがとう