自民・公明与党が、障害者など関係者や日本共産党などの反対を押し切って成立させた『障害者自立支援法』が4月から一部施行(本格実施は10月から)されます。制度がどう変わるのか3月市議会で取り上げました。
1割負担導入で『もう利用できない』との悲鳴も!!
かかわる支援サービス。自立支援法では、この支援サービスを利用するたびに、1割の負担を強いられます。その結果、障害が重い人ほど負担が重くなり、「今までのサービスが受けられるのか」、「負担はどの程度か」といった不安が広がっています。
つばさ学園のような障害児の通園施設では、保護者負担は14倍になると指摘されています。
わが党の質問に、当局は「知的障害者通所更生施設では、無料で利用していた方でも、4月以降、約2万8858円。身体介護のヘルパー事業でも、無料で利用していた方が1時間408円」と初めて試算を発表。
しかし、負担増における影響については、「やむをえない」とし、市独自の負担軽減策については回答しませんでした。いまでも、「国保料が払いきれず保険証を持っていない」「生活が大変」との声があがっているにもかかわらず、流山市では来年度国保料、介護保険料をダブルで値上げする予算を組んでいます。
「療育支援事業は従来どおり実施する」と約束
自立支援法では、負担増と同時に、サービスも後退させようとしています。 流山市で取り組んできた療育支援事業は、障害がある子はもちろん、障害の有無が疑われる子、保護者が心配しているケースにも、無料で専門家が気軽に相談に乗り、様々な支援サービスと連携を図ってきました。
しかし、自立支援法では、障害者児にかかわる全ての支援サービスに、1割の自己負担と、障害程度の判定、事業者との契約を求めています。
「療育支援事業を後退させるべきではない」とのわが党の追及に、市当局は「療育支援事業や幼児ことばの教室は従来どおり実施していく」と約束しました。
『障害者自立支援実施に向けての緊急要求』を発表・・・・日本共産党
国・自治体には、憲法25条で保障する、障害者が人間らしく生きる権利を守る責任があります。
日本共産党は、障害者など関係者の不安を取り除くため、2月22日、『障害者自立支援実施に向けての緊急要求』((1)利用料・医療費の軽減、(2)実態にかみ合った障害認定と支援サービスの充実、(3)市町村主体の支援事業に対する財政支援、(4)基盤整備の促進)を発表しました。
全国的にも、京都市や横浜市、東京都内で自己負担の軽減や支援サービスの充実に向けた取り組みが行われています。流山市でも、障害者が安心して生活できるように市独自の施策に取り組むべきではないでしょうか。
視覚障害者が「手話通訳の利用料を無料に」と議会へ陳情・・・全会一致で採択
障害者自立支援法により、無料だった手話通訳が、1割の利用料を徴収されることになります。3議会には、視覚障害者や手話サークルの方々から陳情が提出。3月6日の教育民生常任委員会で審議されました。
市の裁量で実施される手話通訳派遣事業について、市は「引き続き無償でやっていく」と回答。わが党は「採択すべき」と賛成討論を行い、全会一致で採択されました。
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